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いままでも、これからも――いつまでも。 5

連載はこれでラストです。

お付き合いありがとうございましたー。

「……むぅ〜……」
「なのは?」
 急になのはが、可愛い唸り声をあげて、小さい子みたいに顔をゆがめた。
 その剣幕に押されて私はつい一歩後ずさってしまう。
 と。不意になのはが大またで歩み寄ってきて、間合いが一息する間にゼロになった。
 息がかかる距離。
 首筋から上にかけて急激に熱が走っていく感じがした。
「アリサちゃんから聞いたの?」
「……何を?」
「それとも、すずかちゃん?」
「だから、何を……?」
「なんでもない。フェイトちゃんのバカ」
「なのは? あの、顔赤くない?」
「赤くないっ! ほら、まだ仕事終わってないでしょ!! フェイトちゃんのバカ!!!」
「え? でもなのはが」
「またわたしのせいにして! フェイトちゃんのバカ!!」
 バカバカって。
 私はそんなに酷いことを言っただろうか。よく解らない。
 でもなのははどう見ても怒ってる。すご〜く怒っている。
 だって肩をあからさまに怒らせているし、息は荒いし……。
 なにより顔だってどう見てもぼうっと上気しているように見えるし……あぁ、やっぱり私が無神経だから、無意識に変な事言っちゃったんだ。
「うぅ……ごめん」
 とりあえず白旗を上げた。
 どういった理由でこんなに罵られているのか、ちっとも見当がついてないけど。
 なのはと言い争ったところでなのはの事が大好きな私にはなのはを言い負かす事なんてできるわけがないってこの数年間で自分の身をもって理解しているから。
 だから潔くされるがままになった方が賢明だ。
 …………されるがまま。
 なのはに、されるがまま。
 ……すごく理不尽な状況であるはずのそれがとても心に響くのはどうしてだろう。
「もう。これじゃあ当分わたしがそばにいてあげないといけないなあっ!」
 腕を組んだなのはが空に向かってそう叫んだ。
 それで、つい吹き出してしまった。
 ようやく理解したから。なのはは怒ってるんじゃないって。
「そうだね。なのはには、ずうーっとそばにいてもらわないと」
 なのははこちらを見て瞬きをした。
 それから、ほころぶように笑った。
 それを見て私はまた頬が熱くなった。
「もぉ」
 やわらかくてあたたかい感触が私の頬を撫でる。
 なのはの手。私の手を何度も握ってくれた手。
 なのはは「フェイトちゃんの手の方が細いし綺麗だし、えっとぉ……だーいすき!」なんて言ってくれるけど、絶対なのはの手の方が素敵だと思う。
「ふふ」
 そして。この笑顔。
 何年経ってもこの屈託ない笑顔は変わらず私に甘くて、優しい。
 ……私が一番守りたいものはきっと、いままでも、これからも――いつまでも。変わることはないと思う。



 なんて。
 こんな照れくさい事はきっと――なのはにだって絶対、ぜーったい、打ち明けることはないだろうけれど。

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